共感覚 Synesthesie

昨日は夏のコンサートの共演者の麻理子ちゃんと、ガロリン師匠こと、パトリック・ガロワのコンサートに行って参りました!コンサートと言っても一筋では終わらせないのがフルート界の異端児。以前からガロワ先生が画家のティナ・オサラさんと、アートとオーケストラのコラボレーションとして、Action Paintingというプロジェクトを組んでいる事はお伝えしていたかと思うのですが(ご興味のある方はこちらをhttps://www.youtube.com/watch?v=POdIRDsMqtg





今回はなんと初のフルート一本で即興演奏とアートの融合。三月頃だったか先生の御宅に遊びに行った時に「見て見て!ループ用のペダル買ったんだよ!」と嬉しそうに見せてくれたのは、まさにこの日の為だったようです☆一二ヶ月で出来るのかなぁと思っていた私が甘かった・・・本番はElecro Acoustiqueの先生と録音の技術者も入れて、マイク、サンプラー、Numarkのミキサーセットもセッティングしてありました!

このコンサートの映像は編集が終わり次第一般公開する予定ですので、お楽しみの為に詳しい事はお伝えしませんが、Synesthesie(共感覚)と名付けられた今回のコンサート。ガロワ先生とティナが、まさにお互いの感覚を刺激し合って創り出してゆく、インテンシィブな時間が繰り広げられました。

会場はガロワ先生が教鞭とり、私も四年間通っていたオルネイの音楽院。久しぶりに会う先生方も覚えていてくださって、色んな思い出が蘇りました。レッスンの合間に泣きながら練習したスタジオも、試験前の直前に先生が「絶対大丈夫!僕、君のフルート好きだから!」と励ましてくれたホール裏の廊下も、すべて宝物。

新しい事を見つけては小さい子供のように没頭し、そこから細胞分裂したアイディアが、また新しいアートを生み出すという彼の創造力の素晴らしさ。美しいものだけが音楽じゃない、もっと広くアートとして捉えるべきだと、もっと自らのイメージを音に出すべきだと、そしてもっと楽しんで!と先生がいつも口にしていた事が、頭の中を駆け巡りました。人間の創造物は自然界を超えられないというけれど、彼の作り出す世界は、自然界に一番近い所にあるのではないかと思っています。

来年で還暦を迎えるガロワ先生(年齢バラしたら怒られるかも・・笑)ですが、生きたアートのように日々変容していく彼を見ていると、自分ももっと気を引き締めなければ!と自然と背筋が伸びる思いでした。ありがとうガロリン。


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