審査員として

昨夜、やっと音楽院の審査員終わりました。今回試験を受けたのは、第一課程(3~4年)、そして第二課程(3~4年)を修了する10~18歳くらいの生徒達。各課程の進級試験だったわけです。各課程とも最終試験に三回落ちたら退学なので、審査する方もみんなかなり真剣に聞いていました。


今回は管楽器のセクションだったので、各楽器外部の審査員がいて、全員ですべての楽器を審査します。審査員の中には、プロオケのプレーヤーやパリ音楽院の先生もいて、私がここにいるの場違いなのでは…とハラハラしましたが、「誰にだって最初の一歩がある」と根っからの楽天的要素に頼って、丁寧にすべて聞かせて頂きました。

学長をはじめ、審査員の先生方がとてもポジティブだった事と、減点法ではなく、音楽的な面を大事に考えてらしたので、試験が終わってからの審議も、とてもスムーズに進みました。20人近くの生徒を聴いて思った事は、どんなに小さい子でも、自分の為に演奏しているか、それとも何かを表現しようとしているか、というのはすぐに分かるという事。どんなに緊張してアクシデントがあっても、表現しようとしてる事は伝わって来る。そして、どんなにパーフェクトに演奏しても、にじみ出る何かがないと、人を惹き付ける事は出来ないのだなという事。そして、元々持っているキャラクターがすぐに出てしまうのが、初見でした。音を読む力は勿論ですが、どういう視点で曲を見ているかというのが、一目瞭然。。。

結果発表の後、すすり泣きながら講評を聞きに来る子もいたり、受かっているのに嬉しそうじゃない子もいたり、ニコニコでくる子もいたり。これからもっともっと分厚く高い壁が待っているから、ここで満足しないで、ここでがっかりしないで、是非是非次ぎに向けて、頑張ってもらいたいものです。そして自分が何を創っているのか、楽器にとらわれてエゴイストにならずに、もっと自分の音楽を聴いて欲しいな。すごくいいものを持っているのに、それに気づかないなんて勿体ないし、自分の足りない要素を克服する事で新しいものが見えて来る。そういったものが自信に繋がるはずだから。

今回の審査で、私も沢山の事を勉強させてもらいましたし、何より若い子達を育成していくのが好きなんだと再確認する事も出来ました。本当にみんなどうもありがとう。

コメント

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    学生の時代はもうかなり前なのですが
    たかこさんの記事を読んでどきりとしました(^_^;)
    表現しようとすることや聴くこと・・・
    今からでも遅くないかな?と
    素直に,向上心を持って頑張っていきたいと思いました。
    いつも素敵なブログをありがとうございます!

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    ��kazueさん
    いつも温かいコメントをありがとうございます!私も子供達を見て初心にかえる事が多いように思います^^ 音楽って奥が深いですよね☆私もまっすぐ音楽に向かい合いたいと思います!お互い頑張りましょうね♡

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