かばちゃん炸裂

先日ピアニストの加畑嶺さんと女優の浦田有里さん語りのコンサートに行ってきました☆プログラムは展覧会の絵(ピアノソロ)と象のババール(語りとピアノ)。

加畑さんには、ここ数年演奏の方でもお世話になっているのですが、相変らず熱くて、スケールが大きい!!時より彼のパワーの強さにのけぞり、そしてセンスの良さにニヤつきながら、繊細なのに床が抜けてしまうのではないかと思わせる迫力があり、彼の演奏に惹き付けられました。この熱さは天性のものなんだろうなぁ。


自分のカラーをここまでも探求している人というのはなかなかいないような気がします。いつもヘアスタイルとヒゲが信長だとか言って茶化しておりますが、一見?一聴?の価値ある尊敬している先輩。
そして後半は、浦田有里さんの語りが入ってのプーランク作曲の象のババール。この作品は元々大好きなピアニストのジャン=マルク・ルイサダ氏の録音を持っていて、フランス語を始めた当初に何度も聞いていました。語りはジャンヌモローの妖艶な声。それを思い出して懐かしくもあり、今回私自身もプーランクのソナタを演奏するので、自然に耳がプーランクものを好んで聴くようになっていました。特にカルメル派修道女との対話などを最近聴いていたので、耳がちょっとメランコリーな旋律を求めていたようにも思います。

浦田さんの少し低めで暖かみのある声がババールにとてもあっていて、そのクールな美貌と共に観客は魅了されておりました☆「可愛い」という形容詞だけで表現される事の多い日本の文化ですが、彼女は趣のある表情が美しく、うつむいたとき、言葉を終える時の口の動き、そういう所作が素敵でした。そして、語りの合間に入るウィットに富んだ加畑さんのピアノ。この人本当はプーランクという名前なんじゃないか?と思う程よく似合っていました。笑 

語りというとどんな感じなんだろう?と思う方も多いかもしれませんが、昔テレビ放映されていたムーミンの語りの女優の岸田今日子さんを想像すると、かなりすんなり理解出来るのではないでしょうか?ルイサダ氏もショパンとジョルジュ・サンドとの手紙のやり取りを描いた「聖なる炎」の舞台はフランスでもかなりのロングランになっていました。語りは確か女優のマーシャル・メリル。これは何度でも観に行きたい作品でもあります☆

加畑さんにも帰って来て何してるの?と聞かれたのですが、帰国して一週間。あっという間ですね。基本的に午前中にピラティスのレッスン、午後は練習、夜は家族団らんという感じで、へらへら笑って幸せに浸って過ごしています。仕事のストレスがないのも勿論ありますが。笑

フランスで頑張ろうと思えるのも、どこかに帰る場所があるという安心感と、まぁどうにかなるだろうという楽観的な所。それはやっぱり軸に、永久的に大切と思える人々がいるからなんだろうと思います。一年で人々が変わってしまう一期一会のフランスでふと不安になった時に、主人や日本の家族や友人が変わらず居てくれるという私にとっての一番の宝なのだと思います。渡仏して9年も経つと夏休み前に「来年もパリにいる?」という会話にも慣れてくるのですが、やはりそれが美しくも物悲しさをもつパリなのでしょう。

さてさて長くなってしまいましたが、コンæサートまであと三週間程となりました!まだまだお席の方に余裕もありますし、是非お誘い合わせの上ご来場頂けますと幸いです。明日からは少しずつ曲の紹介をしていけたらと思っています!それでは皆様よい一日を☆








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