年明け一発目!

遅ればせながら…2014年になりましたね!(汗)今年も七転び八起きなフランス生活をお伝えしていけたらと思っておりますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

さて念願の寝クリスマスを過ごそうとほくほくしていた休暇一日目。体の節々に痛みを感じそのまま高熱…と否が応でも寝クリスマスに、そしてそのまま病院へも行かず流れに逆らわずに副鼻腔炎→気管支炎とフルコースで年始まで、あまり出かける事もなく寝続けました。おかげさまでこんなに睡眠を取れたのは何ヶ月ぶりかという位寝れて、調子が悪いのに気分は良く、本当に本望の休暇でございました。

三箇日を超えた4日土曜日、ナンシーのオーケストラから「週明けから来れる?」とお電話を頂きまして、無論、どうやっても行きます!とお返事致しました。が、上記したように寝込んでた御陰で2週間弱楽器には触れておらず、そして楽譜は当日渡しとの事。この時点で冷や全開。

まずは、なまった指を動かす為にモイーズ大先生の480の技術練習、そしてタファネル&ゴーベールでそれを地ならし、そしてモイーズ先生の日課練習にて全音音階と分散和音をば、がっつりとさらいまして…数時間。手の感覚が戻ってきたならば吹き慣れているアンデルセンのエチュードを一曲吹いてみて安定感を確認。その後カチコチになった頭を柔和させる為にモイーズ大先生のトーンディブロップメントを。トーンディブロップメントは本当に音楽を豊かにしてくれる一冊!

その後、手元にあったドボルザークの7番をざっと譜読みをし、残りのプログラムをyoutubeで確認。残りのプログラムはピラティの3つの小品。誰も聴いた事がないという…ラヴェルっぽい響きの近代でした。

不安を抱えながら6日月曜日の夜に前乗りし、7日9時のリハ。会場が30分前しか開かないので、事務の人が来るのをデパートのセール開店待ちのように殺気だって待ちまして…ドアが開いた!さぁ譜読みー!!!と思ったらば…楽譜手書き譜でした…。「?」マークかと思ったらそれはナチュラルで、米印かと思ったらダブルシャープで、?マークが斜めだと思ったらシャープでした。そして調号が多いからか一段目以外調号無し。休みの小節数は2か9か区別が着かず。

とりあえず、泣きたい気持ちで譜読みをして、他の団員さんが来るのを待つと、みんなでこれ読めないよー!と同じようだったので、どうにかなるかな…と思ったら、指揮者の方も「あの…そこの◯◯の楽器なんて書いてあります?僕のスコア手書きの上に、書いてない楽器があるんです…」という上には上がいらっしゃいました。なので最初のリハは、「これシャープですか?それともナチュラルですか?」とか「これ何小節休みですか?」といった質問が飛び交い。リハが終わった時は楽譜を読みすぎて、みんなクマが出来ていました。笑

が、しかし、これぞプロ。翌日はみんな何もなかったようにスラスーラ演奏するんですよ。楽器会場のおいて行ってるから練習してないはずなのに。私はリハ後夜までずっと練習していましたが…。ただここ数ヶ月教える仕事が生活の半分以上を締めていたので、こうやってフルートと真摯に向き合って演奏をする機会を頂けて本当に幸せでした。

そしてコンチェルトのソリストんのネマニャ・ラドュロヴィチ氏の素晴らしーのなんの!!!音楽家ではなくアーティストの域。本当にアートの部分で音楽を楽しんでいて、それが自然にこぼれ落ちるような旋律。フランスではこういう事をdegagerと言うのですが、フリーというか、ロックされていないというか、開いている人。そう、そんな感じの雰囲気でしょうか。オケとのコンタクトもとても柔らかく、チャーミング。何もかもが溢れ出るような方でした!

また指揮は若手のダレル・アン氏。たしか昔のブザンソンコンクールの映像で見かけた記憶があるのですが、昔すぎて確かでなく…。英語は完璧に、フランス語も流暢に操られて、オーケストラとのコンタクトもしっかりとれるという、やはり指揮者というのは頭脳が違います!第一印象から熱い音楽をする人だなぁという感じと、オーケストラをリスペクトしつつ音楽を造り上げいく、丁寧な一面も。

二日間の濃いリハーサルをこなし、木曜、金曜(朝と夜)に三公演を無事に終えて、土曜日の始発でパリに戻りレッスンに向かったのでした…。年始から爆走中です。

プログラムの詳細はこちら☆
Mario Pilati (1903 - 1938)
Menuet, Habanera, Furlana
Niccolò Paganini (1782 - 1840)
Concerto pour violon n°1, opus 6
Antonín Dvořák (1841 – 1904)
Symphonie n°7 en ré mineur, opus 70

Nemanja Radulovic, violon
Darrell Ang, direction
ナンシー歌劇場交響楽団

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