カルメン@オペラバスチーユ

昨夜は生徒さんに誘って頂いて、オペラバスチーユでカルメンを観劇して来ました。風邪をこじらせてしまって、診察を受けた病院では、「仕事休めるように診断書書こうか?」なんて言われる状態でしで、観劇中にゴホゴホ咳をしてしまって、周りの方には申し訳なかったですが…このカルメンを逃すわけには!というのも、今回のカルメン現代演出だったんです!ここ数年パリのオペラ座も財政難のため、コスチュームや舞台装置をミニマルにまとめたものが多くなって来ましたが、(全身白タイツのトリスタンとイゾルデもありました。)今回のは、ある意味コスチュームには経費がかかったのでは…?

まず、カルメンがスレンダー金髪美女。衣装は80年代のマドンナ調の峰藤子。(本当はジプシーの女役なのに!!)ホセは、ちょっとくたびれた傭兵。



エスカミーリョはエルビス・プレスリーと言いましょうか、フレディ・マーキュリーと言いましょうか。


一番元々のキャラに近かったのは田舎娘のホセの婚約者役ミカエラ。

特に第二幕の酒場のシーンでは、映画キンキーブーツに出て来そうなお姉なお兄さんが二人ほど、本物のストリッパー顔負けのセクシーダンスを繰り広げるピガールにいそうなお姉様。爆笑してしまいました。。。しかし観客席からはNUUUUUUUUUL(最低)と叫ぶ方々も多くて、なかなか緊迫した客席でもありました。笑

確かに、オペラコミックとはいえ、エンターテイメント性が強すぎたかもしれません。アルモドバルの映画っぽくもあり、タランティーノのようなえげつないコミック性も強く、、終わった後に、泣けた…とは言えない演出でしたが、面白かったよ!と言える仕上がりになっていました。これが最初に見るカルメンだったら、もしくは子供に見せるカルメンだったらオススメは出来ないけれど、演出の力でこうも作品が変わるというという interpretation の意味ではとても面白かったです。

ただ、キャスティングの面は、カルメン役の方が声も動きもギスギスした感じで、カルメンの奔放さ、男性を翻弄するその肉欲、官能的なカルメンからは遠かったかなぁ。やっぱりカルメンは動きの一つ一つが、けだるそうでもあり官能的というイメージがあるから、ホセの服を脱がして、ベルトでバシバシ音を立てると…ぱっと見てSMクラブのようでしたし。笑 それに、メゾソプラノならではの含みのあるまろやかで色っぽい声でハバネラが聴きたかったー!!(証拠写真は下のリンクでどうぞ!)

好評や写真が出ていた記事など

そして王道カルメンといえばそれはそれはかっこ良いカルロス・クライバー指揮のウィーンオペラ座、プラシド・ドミンゴがホセ!!このドミンゴの艶艶の声!!オブラスツォワの色気!!これこそ肉食女子!!この映像は高校の授業で見てからも何度もDVDやyoutubeで観ています♡

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