卯月だったのに

前回の現代音楽の演奏会が終わってから、ひたすら卒論を書いていたので、あっという間に5月に入ってしまいました。25ページ程度の卒論でも、言葉の壁、考え方の違いもあり、なかなか進まずにいましたが、やっと先週納得いくものが出来ました!

日本で修士課程を終えた友人に聞くと、しっかりと起承転結の論文だったとの事ですが、私が書いたものは、起承までは同じで、そのあと、転のところで、インタビューや、アンケートを取り入れ、他者の意見をいれ、その後、実験をしなくてはいけないのです。分かりきった事を書いても意味がないから、文献だけでは証明出来ないものを、仮説を立てつつ、実験をして、その実験結果から統計をとって結論を出すというもので、それも100%確実ではいけない。可能性を示唆する内容の卒論を書くようにというなかなかの難題でした。

私の選んだテーマは、どうのようにして声楽の要素をフルートのレッスンに取り入れられるのか。というのを題材にして、歌う事とフルート類似点:呼吸や姿勢、体の使い方。歌う事の利点:表現力の豊かさ、振り付け。声楽とフルートの相違点:歌詞の有無を元にして、どうして歌う事がいいのか。という部分にスポットを当てました。そして、声と楽器の聴覚の伝達方法の違いに行き着き、そこから「聞こえる」と「聴く」の違いに行き着き、最後に「自覚」という最終的な目的へ持って行ってます。実験では、歌と楽器を交互に演奏してもらうのと、歌詞の有無と、オノマトペとの関係について、生徒さん達に実験させてもらって統計をとりました。声楽の本、聴覚学者の本、アレキサンダーテクニックの本等、分厚い本を5~6冊しっかり読んで(しっかりじゃないとすぐ眠気に襲われるので)なかなかうまくまとまったのではないでしょうか!そのままうまく受理されるといいのですが。。。

今回、ぎりぎりにはなりましたが、どうしてもちゃんと自分でやりたかったのは、声の事と体の事は、私がフルートを鳴らす上で重要なポイントだと思っているからです。だからしっかりと書けてとても満足しています。後は、審査員にお任せするとして。とりあえず、一段落。これで来週の指導法の実技試験に向けて用意ができます。一難さってまた一難。こちらは、審査員の前でレベル別の生徒さんをレッスンして、採点されると言う、非常にシビアな試験です。そしてこれが何よりも重用しされるという。
人間性とセンスと技術を一気に試される気分ですが、審査員によって、全く意見が異なるので、これも審査員任せにして、いつも通り出来たら本望です。そのあとは6月に実技試験があって、やっとディプロム終了予定。泣き言言いながらも頑張った甲斐があったし、こんなに頑張れるんだという事があって、また一歩前進出来そうです。ってまだ試験終わっていませんけど。やっぱり試験は用意が肝心。

そんなこんなしているうちに、4月10日で29歳の誕生日を迎え、良きパートナーと家族に恵まれて幸せに過ごさせて頂きました。お魚もお酒も沢山頂いたし、昼からお酒、夕方お酒、夜もお酒。という幸せな誕生日でした。

ここ数週間、パリは、空が高く抜けるように晴れる日が続き、サイクリングをしたり、ジョギングをしたり、体を動かしたい季節になりました。飲む分動いて、素敵な三十代を迎えられる準備をしたいと思います!

気候がいいとくるみのご機嫌もとても宜しいようです。



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