ギャスパール・ホヨス公開レッスン

火曜日に行われた公開レッスンでは、当日のオーガナイズをお手伝いしつつ、レッスン中は全て聴講する事が出来たので、手帳に沢山メモしてきました☆ギャスパーの演奏を聞く度に思うのが、空気の使い方がとても素敵だという事。

今回の公開レッスンでは、ボザ:イマージュ、CPEバッハ:ハンブルガーソナタ、デュティーユ:ソナチネ、CPEバッハ:コンチェルトG-dur、タファネル魔弾:射手のファンンジーという盛り沢山なプログラムが用意されていて、その中でもギャスパーが何度も繰り返し伝えていたのが、空の事。息というよりも空気。鳴らそうとするあまりに、息がタイトになりすぎたり、空気が止まってしまう癖、一音一音鳴らそうとして、空気が通って行かない事。

それについて、まず楽なまっすぐな息を出し、ppでゆっくりと吹いてみる事。そのときに息漏れを気にせず、漏れさせてしまってその空気音が真っすぐである事を確認する事。音をすぐに作り込まない事というのをとても熱心に伝えていました。これって、まさにオールドフレンチスクールですよね!モイーズのソノリテの最終章にフレージングについての解釈が書いてあるのですが、そこをベースにしているのだろうなぁと思いながら聞いていました。こうする事で、受講生が意識せずに膨らませてしまっている音が減って行き、とても美しいフレーズが作れるようになっていました。

こうやってppで練習していると難しいインターバルがすぐに分かるので、インターバルで穴が出来ないように息の支え方を学ぶ事が出来ます。これについても、とても丁寧に説明されていて、ご本人もソノリテのアタックの均等性の中から、第2、第3バリエーションのレガートの掛け方についてお話していました。最近ではこのエクササイズを行う人が少ないとの事でしたが、私このエクササイズがお気に入りだったりします。(笑) インターバルが難しい際に、息を飲むように流れを止めない事。まさに!!とても分かりやすい説明だったと思います。そして顎の使い方、意識の中でのポジショニングにおいて、音程感が変わる事。これはガロワ先生も口を酸っぱくして生徒に言っています。音程は唇で作るのではなく、体と意識のポジションと顎のポジションだと。

こういう事っていつまで経っても陥りがちなポイントですよね。私もコンサート前や、緊張していると、こういった問題に陥りやすく、息にポイントを置き過ぎて、周りが見えなくなりがちです。空気と思うと、漏れた分の空気をもっとうまく活用して響かせられるので、すごくスムーズにフレーズが作れるなぁととても勉強になりました。

公開レッスンの合間に、ギャスパーが書いたメトードの使い方も説明してもらったのですが、基本はタファネル&ゴーベールとモイーズの教則本より抜粋したり、展開させてあり、とても興味深いものでした。音階練習や分散和音をいかに綺麗にフレージングするか、音の明るさや色彩感を意識した練習。とても参考になりました!

中でも一番最後に受講したゆきちゃんが魔弾の射手を持って来てくれたので、やはりオペラ吹きの血が騒いだのか、フレージングも歌い方も、ひと味違って、一気に音楽に厚みが増していました。オペラものファンタジーは技術的に吹いてしまうととても味気なくなってしまうので、多くのフルーティストの悩みどころだと思うのですが、ギャスパーのような解釈出来るなら、タファネルも演奏していて気持ちいいだろうなぁ。空気感が本当に歌っているようでとても素敵でした☆

レッスン中、高音をギンギンに響かせる生徒に対して、PV!(罰金)と言い放っていてなかなかの効果を発揮していたので、わたしも今度生徒さんにそれ使おかと思います。(笑)

写真は公開レッスン後に行われたギャスパーとヘインズから来たアランさんの初見デュオの様子です♪






コメント

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    こんにちわ~(^^♪
    公開レッスンの模様、本当に参考になります。
    どうもありがとうございます。
    私も、音を作ろうとするあまり、鳴らしすぎる癖があります(特に高音になればなるほど、緊張すればするほど・・・)
    ��Vいっぱいです(笑)
    こういうレッスンの仕方って、日本ではあまりないかもしれませんね。
    フルート本当に奥が深いです。(まだ入り口なので、奥を見てビビっる感じです(笑))
    この記事を参考にして、今日から練習したいと思います。
    帰ってきたら、レッスンしてください!!
    ところで、楽器の展示会、いいですね~
    日本でも、フルートフェスタとかで体験できそうですが、物欲が掻き立てられそうです。

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  2. SECRET: 0
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    ��相原茂さん
    いつもコメントを頂いてありがとうございます!♪こうやって書き記しておくことで、フルートを吹かれる方のお手伝いが出来たら嬉しいです(^O^)/ 私自身も忘れずにいられますしね。笑
    フレンチスクールの人々は、やはり音色に対してのこだわりが凄いです。アプローチの仕方が沢山あって本当に参考になります☆
    レッスンですか?!私で良かったら是非♪笑顔でPV出しますけど☆
    展示会はお手伝いする度に、色々な発見があって楽しいですよ!ただやっぱり物欲が!!( ̄▽+ ̄*)

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