ヨーロッパからの便り vol.6

Duo Corlis ヨーロッパからの便りvol.6 お陰様で盛況のうちに終演致しました!酷暑の中、満員のお客様に囲まれて、本当に幸せものです。この場をお借りして御礼申し上げます!

極太の木管Abellのフルートを手にして四ヶ月。音創りからテクニックまで全てゼロからのスタートでした。フルートを手にした翌月からコンサートがあり、ハラハラワクワクを繰り返して自分なりの音楽を探求し、本日は胸いっぱいの気持ちを紡ぎ出せたのではないかと思っています。

今回、J.S.バッハはどこまで楽曲のスタイルと自らの音楽とを重ねていくのかという挑戦でした。果実ができる前の花が仄かに香って来たかもしれないというその「今」を皆さんとシェアできたのでは?とうっすらと期待しております^^

ここにたどり着くまで、クヴァンツやCPEバッハの本をもう一度読み直したり、古楽にどっぷりハマった見たり。ピアノの小西陽子さんにも古楽の音源や、抜粋となる文献などを送りつけては困らせていたのですが、本当に語りかけるように弾き出してくれて、なんと良きパートナーだと、演奏一音で心が震えました!!ありがとう心の友。

先日、イマイタカコをヘミオラにすると「今いた過去」という駄洒落になるとツイッターでも呟いたのですが、一音だしたらそれは既に過去。そこに今と未来と過去と行き来する感情と、音という物理的なものとの狭間に揺れつつ、観客の方々の反応と熱気に包まれ、その花が段々開いてくるものなのだなと公演を終えて想いを噛み締めています。

また、後半の尾高先生の作品とピエルネについては、間とフレーズ、湿度、テクスチュアをフランス語を喋るように紡ぐ事。やはりこの時代のフランスものに虜になってしまう。これには18年連れ添っているシルバーのクリスタルトーンだなと。このスッと通っていくシルバーの音色は私の素直な声で、木管の少し含んだ音色は自分の奥底にある声なのかもしれません。

正直、胸がいっぱいで思いを書ききれません。どれだけ音楽が自分の心に密接で、言葉の代わりに想いを伝えてくれているのかを実感しました。そして、それをお客様が受け取って下さって、反応してくださること。この会話によって初めてコンサートと言えるのだと思っています。本当に感謝の気持ちで一杯です。本当に本当にありがとうございました!!

衣装は、前半はフライヤーと同じ紺と白のグラデーションドレスを着用(写真撮り忘れ!)そして後半はヨーロッパの夏を意識して久しぶりにエメラルドグリーンを!






今井貴子 フルーティストTakako IMAI Flutist
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